事務局ブログ
2012.03.29
大学発、地域の企業群と連携して育む、若者の起業家マインド
皆さん、こんにちは。
横浜社会起業応援プロジェクト事務局の田中多恵です。
3月も末に迫り、
元法人営業の身としては「期末」という言葉の響きに血が騒ぐ、今日この頃です。
さて、私達ETIC.では、数年前から毎年、横浜国立大学経営学部の
授業の一部について、企画協力を行っているのですが、
今日は経営学部の井上徹教授をお尋ねしてきましたので、
そこでお伺いした、注目の「産学連携による人材育成の取組事例」について、
ご紹介させていただこうと思います。
横浜国立大学では、2011年度で6回目を迎えた「ビジネスプランコンテスト」があります。
昨秋にも、グランプリを決める、最終審査会があったそうですが、
今年は例年にも増してエントリー数が多く、盛り上がりもひときわだったそうです。
その背景として、井上先生からは、
「震災を経て、何かしなければ、という気持ちが学生の中でも強くなっているのではないか」
という指摘がありました。
厳正なる選考の結果、下記のようなビジネスプランが、栄誉に輝きました。
(審査員長を務められた、下園剣矢さんのブログから、以下転載させていただきました。)
優勝 KANJI (青木ゼミ) 「OneCO」
ワンコイン(500円)で商品やサービスをやり取りできるWebプラットフォームサービス
2位 チーム青木 (青木ゼミ) 「古着屋マップ『じょいふる』」
古着屋だけに特化した情報提供サイト&アプリ事業
3位 チーム快速 「愛eye塾」
親に「子供に勉強を教えるノウハウ」を提供するサポート塾
<特別賞>
MIP(猛烈に勢いのあったプレゼン賞)
吉備団子+「楽々トラベル」
海外旅行必需品の準備・持ち運び代行サービス
ソーシャルアントレプレナー賞(社会的貢献が高いプラン)
teamコンスタンティノーブル 「ホットミルクproject」
学生と高齢者のルームシェアサービス
チャレンジング賞
チームFreiheit 「みんなのエンディングノート」
遺言書で伝えきれない思いを写真や動画で遺族に残すサービス
注目の「産学連携による人材育成の取組事例」は、このコンテスト後の動きにありました。
今年の審査員には、地元企業の広告代理店の経営者の方が含まれており、
その企業の協力呼びかけに、多くの地元企業が賛同し、
最優秀賞1作品、優秀賞5作品とYBCの概要が、1月10日から1月27日までの間、
相鉄線上り下りの指定された電車(グリーンボックス)のすべての車両の中吊り広告として
紹介されたのだそうです。(詳細はこちら)
ビジネスプランを発表した学生たちにとっては、とても励みになることだと思いますし、
地域に住む人たちや、これから進学を考える高校生たちにとっても
横浜国大のビジネスプランコンテストの取り組みを知ってもらう良い機会になります。
また、企業が連携しあって、学生たちの成長を応援している、ということ自体が、
地域を巻き込んだとてもよい事例であるように感じました。
毎年秋に行われる横浜国立大学のビジネスプランコンテストは、
主体となる学生たちはもちろん、先生方、地域の企業経営者等、
たくさんの方を巻き込みながら、少しずつ進化を遂げています。
「YNUビジネスプランコンテストがあるから横国を進学先として選んだ」、とか
「起業家育成に理解のある街だから、横浜に移り住んだ」、というように、
起業家マインドを持った人たちが、横浜をフィールドに選び、
集まってくるような動きが生まれていくことを、願わずにはいられません。